美容室の集客方法10選！集客のポイントやコツ、効果的な企画やイベントも紹介

美容室の経営において、集客は重要な課題です。新規顧客を獲得し、リピーターを増やすことは、安定した経営を実現するためのポイントとなります。しかし、競争の激しい美容業界で、効果的な集客を行うのは簡単ではありません。

そこで本記事では、美容室の集客方法について具体的なポイントやコツ、魅力的なイベント企画例を紹介します。自店の強みを活かしながら戦略的な集客に取り組み、美容室の売上アップを目指しましょう。

美容室の現状と集客の重要性

美容業界は常に変化し続けており、近年ではWebを活用した集客の重要性が増しています。美容室経営者にとって、自店の魅力を効果的に発信し、新規顧客の獲得が課題となっているのです。

以下でさらに詳しく見ていきましょう。

顧客の多くがWeb経由で美容室を探している

近年、スマートフォンの普及によって、消費者の情報収集の方法が大きく変化しました。美容室選びも例外ではなく、実際に美容室の顧客のうち、約6割（※）がWebを通じて店舗を探しているというデータがあります。

美容室の探し方について

1. GoogleやYahoo!などの検索エンジン
2. 予約サイト
3. Googleマップ
4. SNS

美容室のWeb集客では、主な情報源となっています。つまり、Webでの存在感が薄く、情報発信が不十分な美容室は、たとえ優れた技術力を持っていたとしても、顧客に見つけてもらえない可能性が高いのです。

そのため、店舗の特徴やこだわり、スタッフの人柄や実績など、顧客が知りたい情報を積極的に発信していくことが求められます。特にホームページは、美容室の顔とも言うべき存在です。デザインの美しさはもちろん、予約のしやすさ、ブログの更新頻度などにも気を配る必要があるでしょう。

（※）参照：株式会社ノーマリズム「美容室・ヘアサロン選びのきっかけや決め手は？」

差別化が必須

美容業界は非常に競争が激しく、特に小規模な美容室が生き残るためには、他店との差別化が欠かせません。自店ならではの強みや特徴を明確にし、それをWebやSNSを通じて効果的にアピールしていくことが重要です。

例えば、特定の髪質や悩みに特化した施術を提供しているのであれば、その点を前面に押し出すことで、ターゲットとなる顧客の関心を引きつけられるでしょう。また、スタッフの個性を活かしたプロモーションも効果的です。各スタッフのこだわりや得意分野、人柄などを丁寧に紹介できれば、顧客は美容室選びの参考になるはずです。

個性のない情報発信では他店に埋もれてしまうため、自店の独自性を打ち出すことが大切です。顧客のニーズを的確に捉え、それに応える形での情報発信が求められます。

美容室経営者は自店の強みを再確認し、効果的に伝える工夫が不可欠なのです。

美容室に効果的な集客方法10選

競争の激しい美容業界で新規顧客を獲得するのは簡単ではありません。そこで、効果的な集客方法を10個厳選して紹介します。デジタルとアナログを織り交ぜながら、自店に合った方法を見つけていきましょう。

1.ホームページ・ブログ運営

ホームページは、美容室の顔とも言うべき存在です。施術事例や価格、スタイリストの情報を丁寧に紹介できれば、潜在顧客の興味を引き付けられます。

通常のホームページの要素はもちろん必要ですが、以下の項目があるとより訴求性を高めることが可能です。

2.Googleビジネスプロフィール

Googleビジネスプロフィールは、美容室の基本情報をGoogle上で管理するツールです。営業時間や住所、電話番号などを登録すると、Googleマップや検索結果に自店が表示されます。

スマートフォンの普及により、多くの方が外出先で美容室を検索するようになりました。検索の際、近くの美容室が地図上に表示されれば、集客につながる可能性が高まります。

また、Googleビジネスプロフィールでは口コミ管理もできます。顧客の声に真摯に耳を傾け、丁寧な返信を心がけましょう。ポジティブな口コミであれば、お礼の言葉を添え、ネガティブな口コミに対しては、誠意を持って対応し、改善策を示しましょう。口コミへの適切な対応は、美容室の信頼性を高め、地域密着型の集客につながります。

Googleビジネスプロフィールの詳細については、下記記事で詳しく解説しています。

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Googleマイビジネスの登録方法を図解付き解説！MEO対策や注意点も紹介

3.美容ポータルサイト登録

ホットペッパービューティー・楽天ビューティーなどの美容ポータルサイトへの登録も、集客には欠かせません。掲載情報の充実や魅力的に見せることが求められるため、美容室の特徴や雰囲気が伝わる写真を掲載し、料金体系を明確に示しましょう。

また、上位表示のための工夫も必要です。ポータルサイト上で、自店がより多くの方の目に留まるようにしましょう。クーポンの発行や、キャンペーン情報の掲載も効果的です。サービスを割引価格で提供することで、新規顧客の獲得につなげられます。

美容ポータルサイトを活用すれば、普段はリーチできない幅広い層にアプローチが可能です。

ポータルサイトからリピート率を高めることも重要

ホットペッパービューティーや楽天ビューティーは、初回クーポン目的で利用する人も少なくありません。初回来店のみで終わらせないためにも、LINE登録や2回目・3回目のお得なクーポンを配信してリピート率を高めることも重要です。

4.SNS活用

SNSは、美容室の魅力を発信するのに最適なツールです。中でも写真に特化したInstagramは、特におすすめです。おしゃれなスタイル写真を投稿し、適切なハッシュタグを付けることで、露出を増やせます。人気のスタイルや、旬のヘアカラーなどを紹介し、美容室のセンスの良さをアピールしましょう。

また、リール機能の活用もおすすめです。短尺の動画コンテンツは、写真だけでは伝わりにくい、髪の動きや質感を表現するのに適しています。ヘアアレンジのハウツー動画や、スタイリストによるヘアケア講座など、工夫次第でさまざまな企画が可能です。魅力的な投稿が拡散されれば、新規顧客の獲得につながるはずです。

さらに、InstagramやTwitterでは、顧客とのコミュニケーションも可能です。コメントやダイレクトメッセージに丁寧に返信し、親近感を持ってもらいましょう。SNSを通じて美容室の雰囲気やスタッフの親しみやすさが伝われば、来店のハードルが下がるはずです。

5.デジタル広告

GoogleやFacebookなどの広告を活用すれば、狙った層に効果的にアプローチできます。

デジタル広告の強みは、ターゲティングの精度の高さです。年齢や性別、興味関心、行動履歴などを元に、広告を配信できます。例えば、髪の悩みについて検索したユーザーに、自店の広告を表示させるといった具合です。また、地域ターゲティングを行えば、近隣住民に限定した広告も配信可能です。

デジタル広告は、比較的低予算で始められるのが魅力です。クリック課金型の広告であれば、広告がクリックされた分だけ料金が発生します。コストを抑えつつ、新規顧客の獲得を狙えるでしょう。

運用する上でのポイント

クーミル株式会社では、美容室の広告運用なども行っておりますが、デジタル広告を利用する場合は、以下のことがより重要であると感じています。

• コンセプト設計を明確化
• 通常のメニューとは異なり悩みや髪の毛のコンプレックスを解消するようなメニューを用意する

▼イメージ

• 髪質改善に特化したカット、美髪トリートメントメニュー
• 薄毛に特化した美容室

6.チラシ配布

デジタル集客が主流の今でも、チラシ配布の効果は健在です。
ポスティングや店舗近辺での手渡しにより、地域住民をターゲットにできます。

チラシのデザインは、目を引くものにしましょう。美容室の雰囲気が伝わる写真を使用し、キャッチコピーを工夫します。また、割引クーポンを付けることで、来店の動機付けになります。

チラシ配布は地道な作業ではありますが、地域密着型の集客には欠かせません。美容室の存在を知ってもらい、足を運んでもらうきっかけづくりとして、継続的に行うことが重要です。

特に高い年齢層を狙う時にポスティングなどは有効となります。

7.友達紹介キャンペーン

既存客に新規客を紹介してもらう、紹介キャンペーンも効果的です。紹介者と新規客の両方に、特典を提供しましょう。

例えば、紹介者には次回の施術料金を割引し、新規客にはトライアルメニューを用意する、といった具合です。紹介キャンペーンは、広告費をかけずに新規客を獲得できるコストパフォーマンスの高い集客方法です。

また、口コミには広告以上の説得力があります。友人や知人に紹介された美容室は、信頼度が高いと感じる方が多いでしょう。紹介キャンペーンを通じて、口コミの輪を広げていくことが重要です。

8.地元フリーペーパー掲載

美容室の集客では、地元で発行されているフリーペーパーに美容室の広告を掲載するのも有効です。

フリーペーパーは、地域限定で配布されるため、ターゲットを絞った集客が可能です。美容室の新規オープンやメニューのリニューアルなど、告知したい情報を掲載しましょう。

また、記事広告を利用するのも効果的でしょう。美容室の特徴やオーナーのこだわりを紹介してもらうことで、地域住民に美容室の魅力を伝えられます。フリーペーパーへの掲載を通じて、地元密着のイメージを強化していきましょう。

9.立て看板の設置

店舗近くの通り沿いに立て看板を設置するのも集客には欠かせません。

おしゃれなデザインの看板を用意し、通行人の目に留まるようにしましょう。看板には、美容室の特徴やメニュー、価格などを明記します。キャッチコピーを工夫し、一目で伝わるようにすることが重要です。

立て看板は、24時間365日集客活動を行ってくれる頼もしい存在です。店舗の近くを通った方が看板を見て興味を持ってくれれば、即座に来店してもらえます。看板の設置場所や掲載する情報は、定期的に見直しましょう。

10.メールマーケティング（公式LINEを含む）

既存客とのつながりを維持するために、メールマーケティングは欠かせません。

顧客データベースを活用し、定期的にメールを配信しましょう。新メニューの紹介やキャンペーン情報など、顧客が興味を持ちそうな内容を盛り込むことが重要です。また、クーポンを添付すると、再来店を促せるでしょう。

メールマーケティングで大切なのは、顧客のニーズに合った情報提供です。例えば、カラーリングの施術を受けた顧客には、色持ちの良いホームケア商品を紹介するといった内容です。

また、誕生日や記念日に合わせて特別な優待を用意するのも良いでしょう。顧客一人ひとりに合わせたアプローチを心がけ、リピート率の向上につなげましょう。

美容室の集客を成功させるポイント

効果的に新規顧客を獲得し、リピーターを増やすためには、戦略的なアプローチが欠かせません。ここでは、美容室集客のポイントとコツを3つ厳選して紹介します。

独自の強みやコンセプトを打ち出す

顧客に選ばれるためには、自店舗ならではの魅力を明確に打ち出すことが重要です。
まずは、美容室のコンセプトを整理しましょう。

例えば、「自然体で過ごせる癒しの空間」「トレンドを先取りしたスタイルを提案」など、美容室の目指す方向性を決めます。コンセプトは、店内の内装やBGM、スタッフの接客スタイルにも反映させることで、美容室全体の雰囲気を作り上げられます。

また、得意とするスタイルやメニューを前面に押し出すのも効果的です。例えば、「ショートヘアのスペシャリスト」「ダメージレスなカラーリングが自慢」など、他店にはない専門性をアピールしましょう。自店の強みをホームページやSNS、チラシなどで発信すれば、顧客の興味を引き付けられます。

そして、美容室の外観や内装もコンセプトに合わせて工夫しましょう。ガラス張りの開放的な空間や、アンティーク調の落ち着いた雰囲気など、視覚的な印象も集客に大きな影響を与えます。

美容室のコンセプトや強みを明確にできれば、顧客に対して発信するメッセージに一貫性が生まれます。「この美容室ならでは」の魅力を感じてもらえれば、他店と差別化が図れ、効果的な集客につなげられるでしょう。

2.ターゲット顧客を設定する

美容室の集客で重要なのが、ターゲット顧客の設定です。どのような方に美容室を利用してほしいのか、理想の客層を明確にします。

1. 年齢層
2. 性別
3. 職業
4. ライフスタイルなど

ターゲットとなる顧客像を具体的に描きましょう。そのうえで、ターゲットのニーズや好みに合わせたスタイルやサービスを提供することが、集客のポイントとなります。

また、ターゲットが集まりそうな場所や時間帯を考慮し、的を絞った広告を展開するのも効果的です。ターゲット設定は、美容室の立地や周辺環境とも密接に関わります。最寄り駅の乗降客数や、周辺の商業施設、オフィス街の様子などを分析し、どのような人々が行き交うのかを把握しましょう。

そのうえで美容室のコンセプトと照らし合わせ、ターゲットとなる顧客層を絞り込んでいきます。ターゲットを明確にすると、無駄なく効率的な集客が可能になります。

3.リピーターを確保する

新規顧客の獲得ばかりに目が行きがちですが、リピーターの確保こそが美容室経営の安定につながります。

リピーターは、初回の集客コストを上回る利益をもたらしてくれる存在です。美容室の収益を安定させるためには、リピート率を高める施策が欠かせません。

リピーターを増やすためには、顧客満足度を高めることが重要です。期待以上のサービスを提供し、顧客のニーズに真摯に応え、信頼を獲得しましょう。髪質や髪の悩みをしっかりとカウンセリングし、一人ひとりに合ったスタイルの提案が大切です。また、施術の質はもちろん、接客態度や店内の清潔感なども、リピートの決め手となります。

さらに、リピーターへの特典を用意するのも効果的です。例えば「10回目の施術は20%オフ」「誕生月は特別メニューをプレゼント」など、リピートを促すサービスを導入します。SNSやメールを活用し、リピーター限定のクーポンを発行するのもよいでしょう。

美容室が単なる髪を切る場所ではなく、心地よい時間を過ごせる場所になれば、リピーターは自然と増えていくはずです。

集客できる美容室の面白いイベントや企画例

美容室の集客には、お得感のある価格設定やサービス向上だけでなく、顧客を引き付ける面白い企画やイベントの実施が効果的です。単に髪を切るだけでなく、美容室に足を運ぶ楽しみや特別感を演出することで、新規客の獲得とリピーターの定着を図れるでしょう。

ここでは、集客力のある美容室のイベントや企画を3つ紹介します。

ヘアアレンジ講座

美容室のイベントでは、技術力を活かしたヘアアレンジ講座の開催はいかがでしょうか。

プロの美容師が、日常でも簡単に実践できるヘアアレンジやメイクの方法を伝授します。参加者は実際に自分の手を動かしながら、プロのテクニックを学習できます。

ターゲットは、美容に関心の高い若い女性から、日々の身だしなみに気を配る主婦層まで幅広く設定できます。例えば「オフィスで好印象を与えるヘアアレンジ」「5分でできる時短メイク術」など、ターゲット層の関心事に合わせたテーマを設定すると集客効果が高まるでしょう。

定期的な開催で、美容室と顧客との距離を縮めていきましょう。

二次利用としても活用する

これらのイベントや講座は、動画撮影も並行することでYouTube動画の一つのネタとしても活用することが可能です。特に、ヘアアレンジやメイク術などは再生されやすい動画タイプとなります。

このように1度で終わりではなく、動画コンテンツとして繰り返し利用できるように工夫することも大切です。

周年イベント

美容室の開業記念日を祝う、周年イベントの開催も集客に効果的です。日頃の感謝を込めて、特別なプレゼントや割引サービスを用意することで、リピーターとの絆を深められるでしょう。

具体的には「開業5周年記念 感謝祭」など、節目の年に合わせたイベントを企画します。来店客全員に、オリジナルグッズのプレゼントや、次回使える割引クーポンを配布するのも良いでしょう。また「周年記念 特別メニュー」として、通常よりグレードの高い施術を、お得な価格で提供するのも効果的です。

イベントの告知は、店内のポスターやチラシ、SNSなどで行います。普段は来店しない方でも特別感のあるイベントには足を運びたくなることが多いため、新規客の獲得にもつながるでしょう。

新メニューお試しイベント

美容室では、新しい施術メニューや最新の美容機器の導入などにより、サービスの充実を図ることが重要です。そこで、新メニューの魅力を多くの方に知ってもらうために、お試しイベントの開催がおすすめです。

イベントでは、通常料金よりお得な価格で、新メニューを体験してもらいます。期間限定の特別価格を設定することで、普段はためらいがちな高額メニューにも、気軽に挑戦してもらえるでしょう。

新メニューのお試しイベントは、美容室の技術力と先進性をアピールする絶好の機会です。サービスの質の高さを実感してもらい、顧客満足度とリピート率のアップにつなげていきましょう。

まとめ

美容室の集客は、ただ漠然と宣伝するだけでは効果が限定的です。自店の強みやコンセプトを明確にし、ターゲットとなる顧客層に合わせたアプローチが重要です。デジタルとアナログを組み合わせた多角的な集客方法を実践し、潜在顧客の興味を引き付けることが求められます。

また、リピーターの確保は安定経営のために欠かせません。顧客満足度を高め信頼関係を築き、リピーターを増やしていくことが大切です。

自店の強みを活かした集客方法を模索し、地道に取り組んでいきましょう。