建築業は長年にわたり、大手企業からの紹介による下請け業務に頼っている会社が多いのが現状です。
また、一次請けだけでなく、二次請け、三次請けと、下流工程に行くにつれ利益率は当然下がります。
結果として、下請け業者として働く会社は、利益率が高まらず、労働時間ばかり伸びてしまい、新規集客施策ができないのが現状です。
これらのことが、建築業として独立開業が難しいと言われる原因と考えられます。
本記事では、そこで今回は、建築業の集客が上手くいかない理由と改善策について解説します。また、おすすめの集客方法を厳選して7つ紹介するのでぜひ参考にしてください。
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目次
- 1.建築業の集客ができない理由と改善策
- 1-1.自社の認知度が低い・集客方法が分からない
- 1-2.下請け業務が忙しく、時間がない
- 2.成功する建築業社のよくある流れについて
- 3.【厳選7選】建築業におすすめの集客方法
- 3-1.ホームページ
- 3-2.SEO対策
- 3-3.LPページ作成+Web広告(リスティング、SNS広告等)
- 3-4.セミナー・相談会
- 3-5.各種SNS(X、Instagram、YouTubeなど)運用
- 3-6.マッチングサイト
- 3-7.自治体業者登録サービス
- 4.建築業がWeb集客に取り組むメリット
- 4-1.安定的な集客経路を確保できる
- 4-2.営業コストの削減、今までリーチできない顧客へのアプローチ
- 4-3.ターゲットに合わせたマーケティングが可能
- 5.まとめ
1.建築業の集客ができない理由と改善策
そもそもなぜ、多くの建築業者は利益率の低い下請け構造に依存し、自社での集客ができないのでしょうか?
以下では、建築業の集客が上手くいかない理由と改善策について詳しく解説します。
1-1.自社の認知度が低い・集客方法が分からない
建築業の集客が上手くいかない理由として、自社の認知度が低いことがあげられます。
おそらく、集客ができない理由として最も多いのが、こちらではないでしょうか。
下請け業務をメインに行う建築業者の場合、一般の人々と直接ふれ合う機会がありません。そのため、社名や業務内容、サービスなどをなかなか知ってもらえないのが現状です。
また、下請け業務ばかりで自社で新規集客に取り組んだことがなく、そもそも集客方法が分からずに悩んでいる経営者も少なくありません。
▼対策
まず、自社のサービス内容を振り返り「強み」を把握しましょう。
その上で、認知度向上のためにイベントやセミナーに参加するなど顧客との信頼関係を築く施策に取り組みます。一般の人々により広く周知してもらうためには、SNSの運用やホームページ開設もおすすめです。
積極的に情報発信し、自社の認知度を上げることで集客につなげていきましょう。
1-2.下請け業務が忙しく、時間がない
安定した集客ができない建築業者の特徴として、下請け業務が忙しく集客する時間がないということです。利益率が低い下請け業務ばかり引き受けてしまい、新規集客を行なっていく余裕がない建築業者は非常に多いです。
行わなければいけないことは理解しています。しかし、
- 毎月の出費を考えると下請け業務を受けざる得ない。
- 下請け業務を受けると、自社集客を行う余裕がない。
この負のループに陥ってしまうケースは少なくありません。
▼対策
- 集客業務の一部をアウトソーシング(制作会社など)へ依頼する
- 集客コンサルタントをつける
- 下請け業務の量を調整する
- 人員を増やし、経営戦略に携わる人の余裕を増やす
2.成功する建築業社のよくある流れについて
築業にて独立した時の多くは、販促経路もなく下請け業務に追われてしまうかと思います。
この段階から、元請け業者として仕事を受注するために、これから新規集客経路を拡大して行くことが最も大切です。
新規集客は、頑張ってもすぐに案件を獲得できるわけではありません。
コンテンツ配信や自社の強みを発信することで、少しずつ認知度を拡大することができます。
そのため、開業後は、下請け業務の他に並行して、新規集客経路の開拓を行なっていきましょう。
そうすることで、下請け業務だけでなく少しずつ元請け業務を増やすことができます。
安定した利益を確保するためには、元請け業者として仕事を受注するのが一番の近道と言えるしょう。大手企業をはじめ、競合他社がひしめく建築業界で、元請け業者として仕事を受注するためには、集客を成功させる必要があります。
3.【厳選7選】建築業におすすめの集客方法
インターネットの普及によりデジタル化が急速に進む近年、建設業の集客方法にも変化が起こっています。従来のオフライン集客に加え、Webで行う集客が盛んになり、建築業の集客方法は多様化する一方です。
以下では、建築業におすすめの集客方法を厳選して7つご紹介します。
3-1.ホームページ
インターネットが普及した現代において、建築業の集客にホームページは欠かせないツールとなりました。実際にホームページを有効活用することで以下のような集客メリットがあります。
▼ホームページの役割について
- 顧客からの信頼度の向上
綺麗なサイトや、建築事例を載せることで、安心感や技術力の高さを伝えることができる - メディアサイト(コラム記事)の運用にて顧客獲得
ホームページ内にコラムを設置し、お役立ち情報を配信。見たユーザーからの新規集客を増やす - 人員確保
ホームページ内に、求人情報を記載することで、人員の確保に繋がる - 実績・お客様の紹介
新規集客するときに、実績として見せることができる。成約率の向上に関与
ホームページをもつことで、顧客からの信頼度もアップします。
自社ホームページを訪れるユーザーのほとんどは、既に建築会社を検討している見込み顧客であることが考えられます。
自社の強みを打ち出し、サービスの詳細を分かりやすく掲載することで、見込み顧客へのアピールが可能です。
▼ホームページ作成により成約率が20%向上した事例
クーミルにご相談いただいた実例で、ホームページを作成することで商談の成約率が20%向上した事例があります。
ホームページ制作の相談の背景
- 実績ベースでまとめて見せることができるサイトがない。
- 施工事例をまとめた内容を見せていたが、魅力が少ない。
- 比較サイトなどで、競合に負けてしまう。
これらの理由からクーミルへホームページ制作のご相談を頂きました。
ホームページの効果
- 商談受注率18%向上、そして商談後の受注率が20%向上
- 0件だった問い合わせが、6件/月へ
魅力的なホームページを構築することで上記の結果を生み出すことができました。
1件の成約単価が非常に高いクライアント様のため、ホームページの制作費(50〜200万円)程度の出費はすぐに回収することができました。
3-2.SEO対策
SEO対策は、検索エンジンに最適化したサイト・コンテンツを作り、検索結果で上位表示にされやすくする対策となります。
前述したホームページは、作るだけでは集客することはできません。
制作後に、良質なコンテンツを配信するなど行い、SEO対策を行うことでアクセス数を増やすことが出来、結果として安定した集客経路を確保することが出来ます。
建築業界においてSEO対策すべきキーワードについて
SEO対策を行う上で、最も重要なのはキーワード選定です。
建築業において対策すべきキーワードは以下のようなイメージとなります。
3-3.LPページ作成+Web広告(リスティング、SNS広告等)
ランディングページ(LP)ページを作成し、そのページを各広告媒体へ掲載することも有効です。
ランディングページは、一つのサービス対して訴求性を非常に高めたページとなります。
そのため、ホームページに対して広告をかけるより、1件あたりの獲得単価(CPA)を下げることが出来ます。
掲載する広告媒体や予算の配分は競合他社の広告出稿状況やターゲットとなる層に対してどの媒体が刺さりやすいか検討した上で行います。
▼注意点
「新築戸建てを作る」など、成約ハードルが高いサービスページは広告には不向きです。
サービス申し込みへのハードルが非常に高いため、1件の獲得単価が高騰します。
広告運用行うのであれば、角度を変えて訴求する必要があります。
イメージ:無料セミナー情報「住宅ローンについて」
このような形で、申し込みハードルを下げた上で、見込み顧客を獲得し、その後は顧客育成を行っていきましょう。
3-4.セミナー・相談会
セミナーや相談会では、自社のサービスや強みを対面でアピールできるのがメリットです。
特に地域密着で活動している工務店などの建築業者なら、地元での知名度の高さは重要なため、できる限り地域の人々と交流できる場へ参加しましょう。
セミナーを成功させるには?
セミナーや相談会などを開催する際は、来場者数を増やすためにSNSやホームページ、チラシ広告などでの情報発信が不可欠です。日頃から、発信活動を行うほか、メルマガ会員などを増やす必要があります。
3-5.各種SNS(X、Instagram、YouTubeなど)運用
近年、多くの人々が利用しているInstagramやX(旧Twitter)、YouTube、FacebookなどのSNSでの情報発信も建築業の集客には有効です。自社の施工事例やキャンペーン情報などを積極的に発信し、ファンを増やすことに成功している建築業者も少なくありません。
SNSのアカウントは無料で作成できるため、コストをかけずに新規顧客獲得が期待できます。しかし、定期的な情報発信を継続することが必要です。
ユーザーと直接コミュニケーションが図れるSNSでは、こまめな返信や丁寧な対応で、ユーザーとの信頼関係を築くことも求められます。
SNSを活用した集客は比較的手間がかかるため、社内でSNS運用担当者を決め、運用方針をしっかり計画してから取り組むようにしましょう。
建築業におけるSNS運用の成功事例
YouTubeチャンネル
3-6.マッチングサイト
マッチングサイトとは、建築業者と顧客をつなげるサイトのことです。
建築業者を探しているユーザーが必要な条件を入力すると、業者情報や案件情報、一括見積りなどができるサイトを指します。
マッチングサイトを利用することで、効率的に新規受注案件の獲得が可能です。しかし、競合他社と比較検討されることが予想されるため、サービスの差別化ができなければ価格競争に陥りやすいというデメリットもあります。
建築業のマッチングサイトは多数あり、それぞれかかる費用も異なります。自社に適したマッチングサイト選びもポイントです。効率的な集客が期待できるマッチングサイトですが、コストや価格競争のリスクも考慮して、慎重に検討する必要があるでしょう。
3-7.自治体業者登録サービス
建築業の集客として、自治体業者登録サービスを活用するのも1つの方法です。
自治体業者登録サービスとは、競争入札の参加資格を取得することで、自治体から契約を受注できる制度のことです。
入札資格の申請には原則として費用はかかりませんが、資格取得の条件は自治体によって異なるため、各自治体のホームページを参照してください。
公的機関からの信頼性の高い案件を獲得できる可能性があり、実際に契約できれば実績にもなるでしょう。自治体との取引実績があることで、民間企業からも高く評価されやすい傾向があるのもメリットです。
4.建築業がWeb集客に取り組むメリット
どんな業種においてもWeb集客を確立することは非常に多くのメリットがあります。
以下では、建築業がWeb集客に取り組むメリットについて詳しく解説します。効果的なWeb集客の知識を習得して、安定した経営を手に入れましょう。
4-1.安定的な集客経路を確保できる
Web集客に取り組む大きなメリットは、安定的な集客経路を確保することが可能です。
Web以外の集客の特徴 | Web集客の特徴 |
---|---|
多くのリード数を確保することができる | すぐに結果は出ない |
人が動かないと集客できない | 属人性が低く、安定的な集客が可能 |
常に集客を続ける必要がある | 集客媒体が育てば、何もしなくても集客できる |
Web集客、Web以外の集客、どちらもそれぞれのメリット・デメリットがあります。
Web集客は即効性は低いが、安定的に経営する上で必要不可欠な存在です。
少しでも利益が出ているタイミングから少しずつ、Web集客にも力を入れることで、将来の財産にすることが出来ます。
4-2.営業コストの削減、今までリーチできない顧客へのアプローチ
オフラインで行うチラシやDMなどによる集客の場合、集客できる範囲が限定されるだけでなく、印刷代はもちろんポスティングや郵送などの手間やコストも発生します。
一方、Web集客であれば、より低コストでより幅広いユーザーに向けて集客することが可能です。
また、今まで絶対にリーチすることが出来なかった顧客に対してもアプローチすることが出来ます。
4-3.ターゲットに合わせたマーケティングが可能
Web集客では、自社のターゲット層に合わせたマーケティングが可能です。
たとえば、自社ホームページに施工実績を公開することで、見込み顧客はより具体的なイメージを膨らませることができるでしょう。魅力的な施工実績や詳細なサービス内容を掲示することで、顧客からの信頼を獲得できます。
自社の施工事例を写真や動画などのコンテンツにして、InstagramやFacebook、X(Twitter)などのSNSで定期的に情報発信し、ファンを増やす手法も効果的です。
Web上での積極的な情報発信により、従来のチラシやDMなどのアナログ集客ではアプローチが難しかった顕在層へのアプローチにもつながります。
5.まとめ
多くの建築業者が、大手企業の下請け構造からなかなか抜け出せないのが現実です。しかし、利益率が低い下請け業務に頼っていては、安定した経営は手に入りません。
元請けとして仕事を受注するためには、集客を成功させることが不可欠です。さまざまな集客方法を活用して、積極的に情報発信し自社の認知度を上げましょう。また、集客に取り組む際は必ず、顧客の立場に立ってニーズを読み取り、ユーザーに分かりやすくアピールすることが大切です。
また、効率的に集客するためにも、近年急速に普及しているWeb集客をぜひ活用してください。スピード感を持って集客に取り組むことで、営業コストの削減や顕在層へ広くアプローチできます。効果的にWeb集客を活用して集客を最大化させましょう。
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